はじまりは子どものお絵描き
ある日、子どもがお絵描きをしていた。
そして恥ずかしそうに見せてくれたその絵に、私は思わず悶絶した。
「今日もまたひとつ名作が生まれた!」と直感した作品がこちら。
「スキマTチャー」
なんともユニークなデザインとネーミング!
親バカながら、家族みんなが笑顔になり、絶賛した。
そもそも「スキマTチャー」は小学校の図工の授業で取り組んだカリキュラム「すきまちゃん」がはじまり。
段ボールを切って体を作り、段ボールの並々にモールや紐などを通して手足にする。
完成した「すきまちゃん」はクラスの色々な隙間に入れて楽しんだようだった。
我が家の子ども達はこの授業が楽しかったようで、これまで家でも制作していたことがある。
今回息子は久しぶりにそのすきまちゃんを思い出し、「スキマTチャー」が生まれたらしい。
「これは永久保存版だなぁ」と心が弾み、宝物を手に入れたような気分だった。
早速、バックアップのためのコピーとスキャンを準備することに。
子どもの絵は、その瞬間だけの特別な魅力を持っている。
大人っぽいタッチに変わる前の、幼さが残る絵は本当にかけがえのないもの。
こんな小さな作品に、日々大きな幸せをもらっている。
スキマTチャーの歌を作ろう!
絵を眺めていると、ふと思いついた。
「AIでスキマTチャーの歌を作ってみる?」
提案すると、描いた本人である息子はもちろん、妹も大賛成!
こんな遊び方ができるのは、まさに現代ならでは。
そこで、AIを活用して楽曲を作れる「SUNO AI」を使い、早速挑戦することにした。
歌詞作りのプロセス
まずは歌詞作りから。
息子に「スキマTチャー」に込めた思いやイメージを聞き出し、一緒に言葉を並べていく。
絵を描いたときの情景も教えてくれて、スキマTチャーの人格がどんどん浮き上がってくる。
大人の脚色を入れないよう注意しながらも、思いのほかスムーズに歌詞が完成!
AIでメロディーを生成
曲作りは完全に「SUNO AI」にお任せ。
数十秒後、待ちに待った楽曲が完成した。
家族で耳を澄まして再生ボタンを押すと…
それではお聴きください
「スキマTチャー」
僕の部屋で生まれた
スキマに生きるスキマちゃん
体は段ボール
手足はモール
その日僕は妹と遊んでいた
そして生まれたのは
スキマTチャー
スキマTチャー
スキマの世界の先生
元気でいつも綺麗にネクタイを締めてくる
髪の毛は前髪一本
可愛い先生
スキマTチャー
スキマTチャー
スキマからなんでも教えてくれる
スキマTチャー
スキマTチャー
みんな大好きさ
作詞:息子&ベト子
作曲:SUNO AI
スキマTチャー、登場!
「スキマTチャー」が本当にいる!
メロディーに乗せたことで、生き生きとしたスキマTチャーが本当に我が家のどこかのスキマから見守ってくれているような臨場感があった。
私も夫も思わず「なんか…泣きそう」とつぶやいた。
一緒に聴いていた子どもたちは満足げな表情。
特に息子は大満足だったようで、翌日には立体の「スキマTチャー」を作っていた。
立体作品と歌の融合
立体スキマTチャーとともに歌を流すと、さらに味わい深くなった。
まるでスキマTチャーが歌に合わせて踊っているかのよう。
こんなふうに、子どもの小さな創作が日常に溶け込む新しい体験に、私は感動を覚えた。
オリジナルソングで時代を超える思い出
子どもの作品はどれも愛おしく、全てを保存しておきたい気持ちはあるが、それはなかなか難しい。
今回、スキマTチャーを通じて気付いたのは、「歌とともに思い出を残す」という新しい楽しみ方だった。
作品を見て歌を思い出し、歌を聴いて作品を思い出す。
そんな風に、記憶の引き出しが増えるのは素敵なことだなと感じた。
ちなみに今回作った「スキマTチャー」の歌詞は息子と話しながら5分程度で書き上げた。
作曲に至っては曲調の希望を伝えた程度で数十秒で2曲生成される。
こうして、ものの10分程度で曲が完成してしまうのである。
しかもこれが無料というから脱帽する。
AIを使うことに対しては色々な考えがある現代だが、
私は自分の考えを煮詰めるためにも今は興味を持って試しに使っている。
今回も挑戦してみたことで実感したことがいくつもあった。
AIを使った子どもの絵の新しい楽しみ方、皆さんも試してみませんか?
我が家に生息する「スキマちゃん」たち
実は、我が家には、今もいろいろな「すきまちゃん」が住み着いている。
片付かない家にため息をつくこともあるが、ふと、すきまちゃん達と目が合うと笑顔がこぼれる。
家族それぞれの個性が滲み出るこの空間を、音楽とともに、もう少し味わっていこうかな。