リスに負けじと栗拾い
北海道はもうすぐ冬。
畑仕舞いも終わり、冬タイヤに交換し、手袋を出して…長い冬の準備に追われる日々です。
つい先日まで秋だったのに…
そうだ、冬が来る前に今年の「栗」について語らねば。
今年はまさしく「栗づくし」の秋でした。
今までで一番、栗を満喫した秋だったと思う。
まず、我が家の子どもが通う学校には栗の木がある。
その木に毎年、たくさんの栗が実る。
学校に実のなる木があるなんて、聞くだけでもちょっと楽しい。
でも我が家の子ども達にとってそれは「ちょっと」どころではない。
栗の実が落ち始めるとソワソワが止まらない。
前日から紙袋を用意して「明日拾ってくる!」と意気込んでいる。
そして今や恒例なので私も覚悟をしているはずなのに、
持ち帰った大量の栗を見て、毎年お決まりのように「うぇ〜!!!」と叫ぶ。
今年も興味のあるお友達を総動員して、休み時間に栗拾いを決行。
しかもその子達は「栗はいらない」と言うそうだ。
過去には、用務員さんにも協力をお願いして授業中に栗を集めておいてもらったエピソードもある。
どこでそんな交渉力を身につけたのか…!
学校周辺にはエゾリスも住んでいるので、彼らの分まで採っていないか心配だが、我が家の子リス達が集めた栗も大切にいただきましょう。
ネットで調べると栗の皮剥きには色々な裏技があるようだけど、いまだ「これだ!」という方法に出会えず。
今年も試行錯誤で、熱湯に数分つけて冷やす方法を試してみた。
手作業の大変さは変わらないけど、そこそこ楽に終えることができた。
そして我が家の定番は「マロンクリーム」。
牛乳と砂糖で煮て、フードプロセッサーで滑らかに。
パンに塗ったり、そのまま食べたりしているが、なんと言ってもマロンパイにするのがお気に入り。
今年も焼きたてマロンパイを頬張りながら、コーヒーで至福のひとときを楽しんだ。
あちらからも栗 こちらからも栗
そしてこれで終わらないのが我が家。
数日後、ご近所さんからそれはそれは立派な栗をいただいた。
こんなに立派な栗だもの、これは覚悟を決めて「渋皮煮」にするしかない。
お気に入りのベトナムのポップスをBGMに、黙々と皮むき。
そして砂糖でコトコト煮て、ツヤツヤの渋皮煮が無事に完成しましたとさ。
おしまい。
とは、ならなかった。
そうならないのがやはり我が家。
翌日、実家が農家の友人が、これまた立派な栗を持って訪ねて来てくれた。
お茶に誘い、昨晩完成した渋皮煮を食べながら、しばしのマロン談義。
「今年は豊作らしい」「皮むきにこの道具を買ってみようと思ってる」「このレシピがおすすめ」などなど
栗を愛す友人とは永遠に栗について話せそうだった。
そして友人を見送った後、再び栗と向き合うことに。
包丁片手にひたすら皮むき。
夢中になりすぎて、栗をむいているのか、指の皮をむいているのか、もう分からない。
最終的に、一部は栗ご飯に、一部は渋皮煮に、そして残りはマロンペーストに変身。
栗、くり、マロン。
あらゆる調理で満喫しました。
自然の恵み、ご近所さん、友人に感謝。
学校のリスにもご馳走してあげたいけどね。
彼らも子どもに負けず、しっかり栗を集められたかな。
長い冬を乗り越えて、
また来年、栗の木の下で会いましょう。